便秘とは?
排便の仕組みや、良いうんちの見分け方、便秘の原因、便秘の種類、症状を説明します。
うんちは健康のバロメーター
便秘を予防・解消するには、うんちがどうやって出てくるのか(排便)、その仕組みを知っておくことが大切。
ここでは、口から入った食べ物が、水分や栄養としてからだに取り入れられた後、便となって排泄されるまでの流れを解説。
うんちはどうやって作られる?
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食べ物は、口、食道、胃、小腸、大腸を通りながら、だんだん分解、吸収されて、からだを作り、育てる栄養源となり、その残りがうんちとして「肛門」から出てきます。
「口」から「肛門」までの一本の通り道は「消化管」と呼ばれており、大腸の端っこにある直腸にうんちがやってくると、大脳に「うんちが来たよ」と連絡が入ります。すると脳に「うんちを出しなさい」と命令されて、肛門の筋肉を意識的に緩めてうんちをします。
口から入った食べ物は、個人差はありますが、だいたい24時間から48時間で、うんちとなって出てきます。うんちは何でできている?
健康な人のうんちは、約80%が水分でできています。残り20%のうち、3分の1が食べかす、3分の1が生きた「腸内細菌」とその死がい、その他はがれ落ちた小腸や大腸の粘膜からできています。
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腸内細菌って何?
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腸には約1,000種類、100兆個にも及ぶ腸内細菌が存在し、腸内フローラ(細菌叢)を形成しています。人間のからだの全細胞数は60兆とも37兆とも言われていますが、それより格段に多い菌類が、私たちの中に存在しています。
人の腸内細菌は、良い菌(善玉菌)、悪い菌(悪玉菌)、そのどちらにも属さない菌に大別されます。悪玉菌は、不規則な生活、ストレス、さらには便秘などが原因で増加し、健康を損ない、さまざまな病気を引き起こすと言われています。善玉菌が優位な状態に腸内細菌のバランスを取ることが、健康のために良いことが知られています。
善玉菌を増やすには、できるだけ栄養バランスの良い食事を心がけること、そして便秘にならないよう気をつけることが大切です。 -
正常なうんちとは?
適度に軟らかいバナナ状のうんちが、スルッと出てくるのが、良好な状態です。
うんちの硬さだけでなく、色や匂いなども健康チェックのポイントです。
色は、「黄色っぽい茶色」が正常と言えます。「焦げ茶色」のうんちは、便秘や、肉類を多く食べる人に多く見られます。
うんちの匂いも、食べたものの内容や病気のあるなしなどによって変化します。便秘などでうんちが大腸に長くとどまっているとき、動物性たんぱく質を多くとりすぎたとき、強いストレスにさらされているとき、さらに消化器系の病気があるときなど、かなり強烈に匂います。
うんちは健康のバロメーターです。うんちの硬さ、色、匂いをチェックして「おかしいな」と感じたら、迷わず医療機関を受診しましょう。
便秘の正体
そもそも「便秘」とはいったい何でしょう?
ここでは便秘の定義やその原因、便秘の種類、症状を分かりやすくご説明します。
便秘って、何?
毎日きちんとうんちが出ない。それって便秘なのでしょうか。いえいえ、うんちの回数は人によってさまざま。毎日2回出る人がいれば、4日に1度の人もいます。
毎日うんちが出ていてもお腹に残った感じがして不快なら便秘です。逆に数日うんちが出なくてもスッキリ快適なら便秘ではありません。